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(1)受入

*図書の受入とは 、購入・寄贈その他の方法により、図書館で入手した図書を図書台帳に登録し、一冊ごとに固有の番号を与えることをいう。

ア 受入れの種類

種別 内容
購入受入れ 学校図書館の経費で購入した場合の受入 受入の大部分はこれである。
寄贈受入れ 各方面から寄贈を受けた図書の受入
その他の受入れ 紛失によって除籍された図書が後日発見された場合に改めて行う受入や、一度受入した図書を合本したり分本したりして数量に変更が生じた場合の受入

イ 検収

*納入された図書は、納入直後に間違いなく納入されているか、落丁・乱丁はないかを確認する。

図書検収の手順

(ア)納品書と図書をつきあわせて誤りがないか確かめる。(納品書に不備があったら直ちに連絡をし、書きかえてもらう。)

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(イ) 落丁乱丁がないか確認し、不備の見つかった図書は受入前交換してもらう。

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ウ 登録

*受入した図書は、その所在を明らかにするために図書台帳に登録する。登録とは、図書台帳の「登録番号」欄に通し番号をつけることで、これによっておよその蔵書冊数を把握することができる。原則として、図書館にあるすべての本を蔵書として扱う。

(ア)登録番号をつける(受入する)図書

a 市の財源(図書費)で購入した本すべて

価格に関係なく、基本的にすべての本に登録番号をつける。
市の財源の中から購入している「短編テキスト」
「こどものとも」、「かがくのとも」など、貸出しを行う雑誌

b 寄贈図書

寄贈図書とは、市の図書財源以外で入手した図書のこと

*1枚の台帳の中に、「購入」した図書と「寄贈」の図書を一緒に記入しない。

(a)  資源回収費、児童・生徒会費、PTA会費などで購入した図書

(b)  外部の人などからもらった図書、公共図書館からの払い下げの図書 など

(c)  図書カードで購入した図書

c  冊子

(イ)登録番号をつけない(受入しない)図書

a 無料でもらう「旅行記」、「登山記」、「○○学習記」、JAから寄贈された「ふるさとの民話伝承シリーズ」、「卒業文集」他、これらと同列のもの。

b 貸し出しを行わないリーフ類で、1年以上保存しないもの

c 寄贈された図書で書庫などに別置しているもの。

d「桑の実」、「郡展作品集」、「信濃文庫」、「在校生・卒業生の文集」、これらと同列の児童・生徒作品集。

e 雑誌は登録しない。

蔵書として貸し出しを行うには、E絵本と同様に扱い登録する。

f 寄贈本を図書館に置く場合、必要に応じて受入印、小口印を押し、ラベルを貼る。

g 別冊資料編など、付録としてついてくるもの。ただし、基本カードは作る。

(ウ) 登録番号のつけ方

登録番号は1冊1番号とする。上下巻、あるいは数十冊におよぶシリーズ、同一の図書を複本として備える場合でも、1冊ごとに固有の番号を与え、台帳・目録は1冊ずつ分けて作る。

金額は1冊割りの金額とする。紛失した場合には1冊として数える。また、台帳に記載されている順に通し番号をつけ、除籍した図書の登録番号は永久欠番にする。

エ 図書台帳(図書原簿ともいう)の用途と記入のしかた

(ア)各学校の図書館に用意するもの (⑥~⑨の印見本はP10-39を参照)

① 図書台帳

② NDC日本十進分類法(新訂9版)

③ 2段ラベル

④ 書架目録カード(飯田市小中学校共通のもの)

⑤ ラベルキーパーなど

⑥ 登録印(請求記号印を含む)

⑦ 小口印

⑧ 除籍印

⑨ 日付印

⑩ スタンプ台(黒・赤)と黒ペン

(イ)図書台帳の管理

財源の欄に費用の内訳を明記する。飯田市の場合はファイル式(B6‐E2穴)になっており、専用の様式(伝票、P10-29【図1】)を使用する。年度末に色紙を差し込み、監査資料のコピーをはさんでおく。

不足した場合は、教育委員会学校教育課へ連絡する。

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(ウ)台帳の記入のしかた

* 市内の書店であれば、納入時に記入されてくる部分もある。誤記がないか確認し、不備は訂正する。

① 受入年月日 図書を受入した日とする。図書、カードにも同じ日付を入れる。

② 受入先 購入図書は書店名、寄贈図書は寄贈者名を記入するが、場合によっては書店名も記入する。

③ 登録番号 受入した図書の順につけた通し番号

④ 請求記号 分類記号と図書記号を記入する。

⑤ 書名 巻次、叢書(そうしょ)名も記入すると図書の区別がつきやすい。

⑥ 著者名 原作者を記入する。絵本は、文および絵の両方の作者を記入する。

⑦ 発行所 図書の奥付に記載されている発行所を記入する。

⑧ 刊年 図書の奥付に記載されている一番古い年を記入する。途中で改訂があったものはその改訂刷の一番古いものを記入する。わからないものは記入しない。((3)目録p10-37⑩出版年参照)

⑨価格 消費税を含めた価格を記入する。(図書台帳記載の額)

*ただし、再販売価格等で購入した本については学校で台帳を作成し、それぞれの本の税込み価格を記載する。尚、端数は最後に記載した本のみで調整する。端数調整した本は基本カード記入時に金額欄横に(端数調整)と記入しておく。【寄贈の場合】

a  市からの財源以外の費用、図書券を使って購入した場合は、市費で購入した場合と同様に、消費税を含む価格を記入する。

b  無料で入手した本は、本体価格が表記されていても、0円と記入する。

c  自費出版などで、価格が不明なものは、0円と記入する。

d  図書券の額に合わせる等、書店で値引きをしてもらった場合は、値引きした金額を記入する。

(例)

税込1,365円、値引き88円の場合は、1,277円を価格として記入する。

e  寄贈された図書のうち登録したものについては、金額が0円であっても監査で冊数の報告をしなければならない。

⑩ 財源・合計 財源の該当するものに○をつけ、そのページの冊数及び金額の合計を記入する。業者納品伝票との合計金額は同じになるようにする。

* 寄贈図書は「寄贈」ということがわかるように、台帳の「寄贈」の部分を○で囲み、「その他」の(   )内に資源回収費、児童・生徒会費、PTA会費等記入する。寄贈された図書カードで受け入れた場合は下記の通り記入する。

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(2)分類

*  分類とは、その本の主題にふさわしい項目を分類表の中から見つけ、それにつけてある分類記号を図書に与えることをいう。

ア 請求記号とは

分類記号、図書記号、巻冊記号・複本記号をあわせて「請求記号」という。

飯田市の小中学校図書館分類では、分類記号及び図書記号の2段ラベルで分類する。

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イ 分類作業の手順(分類記号をつける)

(ア)主題(内容)をとらえる。書名だけで判断たり、図書の奥付に記された分類番号をそのまま使ったりせず、内容を確認する。

・書名、副書名、帯を見る。

・著者について調べる。

・目次、序文、あとがきを見る。

・本文にさっと目を通す。

・上記でわからないときは、飯田市立図書館、東京都立図書館、紀伊國屋Book Webの分類番号を参考にする。

(イ)NDCの綱目表にあたり分類記号を決める。各学校には「NDC日本十進分類法」(日本図書館協会発行)を常備するとよい。(2009年現在 新訂9版使用)

相関索引はあくまでも参考にする。

・【別紙1】の「飯田市小中学校図書分類表」を参考にして分類記号を決める。

(各校独自の分類は避け、一貫性を期す)

・分類記号は類・綱に0をつけた3桁分類とする

例  440 天文学

ただし、388 昔話、 484~489 動物、  900 文学などについては類・綱・目の3桁で表記する。(詳しくは【別紙1】分類表を参照)

例   913 日本文学

9  1  3
↓ ↓ ↓
類 綱 目

・蔵書数が多く、2桁分類では主題が離散してしまう場合は、3桁まで分類してもよい。

(ウ)分類上注意すること

・分類記号が複数あって迷うときは、主題(内容)をもう一度確認して決める。

・自館の書架や目録・台帳をみて自館の分類基準を確認する。(分類基準については次項で説明する)

・日頃から利用者の様子を観察しておき、それに基づいて判断する。

・『学校図書館基本図書目録』全国学校図書館協議会基本目録編集委員・編を見る。

(エ)小・中学校で大切と思われる分類基準

A 図書の主題と形式 a 図書は主題によって分類し、その上で必要があれば形式によって分類する。
B 複数主題 a 1冊で複数の主題を扱っている場合は、特に中心として扱われている主題のもとに分類する。

(例)花のたね・木の実のちえ『ドングリとリス』 偕成社

・中心主題が「植物の知恵」になるので分類記号は470とする

b 2または3個の主題を扱っていて、特に中心となる主題がない場合は、最初の主題に分類する。

(例)「食」の総合学習『食と環境 安全な食べ物をもとめて』

あかね書房

519(519×596×600)

c 4個以上の主題を扱い、特に主となる主題がない場合は、個々の主題を含む上位の分類項目のもとに分類する。

(例) 科学の質問箱『シマウマの毛を切ってもシマ模様?』

誠文堂新光社

400(440×450×470×480×490)

なお、上位の分類項目が図書の扱っている範囲に比べて大きすぎる場合は、bと同じように最初の主題に分類する。

C 伝記 a 個人の伝記・多人数の伝記とともに280

b スポーツマン・芸術家・音楽家等の伝記は、その技能・作品などの主題のもとに収める。

(例)世界の音楽家たち『音楽の父J.S.バッハ』 汐文社

760(280×760)

D 文学作品 a まず、原著者の言語で分類する。

b 次に文学形式(詩・小説・ルポルタージュ)等に分類する。

c 原著者の翻訳は、原著者の言語で分類する。

(例) 『赤毛のアン』モンゴメリー作 村岡花子訳

9  3  3
↓ ↓ ↓
文 英 小
学 語 説

d 外国のノンフィクションは936、946などとする。

E セットもの

シリーズもの

(箱・奥付の分類記号に要注意)

a 同じ主題が集まったものは一カ所にまとめる。

b いろいろな主題が集まったものは主題ごとに分類する。

(例) 「科学のアルバム」       あかね書房

『星座をさがそう』         440
『火山は生きている』       450
『花の色のふしぎ』         470
『セミの一生』             486

・終期を予定されず刊行されるシリーズは各主題ごとに分類する。

(岩波新書・岩波ジュニア新書など)

*叢書(そうしょ)とは一定の企画によって出版される著作物の集団で、装丁など、本の体裁が同一で○○全集、○○体系、○○文庫、○○新書等という叢書名をもっている。

F 郷土資料 ・主題別に分類し、分類記号の前に別置記号「」(長野)をつけて別置する。  (例) N280
G 絵本 分類記号は「」(絵本)とする。

a 科学、工作、料理の絵本等(少数の場合を除く)は主題で分けた方が良い。

b 文字が多くなり、やや厚みが出てくるものは幼年童話として9類に。

c 写真や絵が多くても利用状況を考えて主題別に分類してもよい。

H 文庫本 ・主題別に分類し、分類記号の前に別置記号「」(文庫)をつけて別置する。   (例) B933

a 大きさ15cm以下のソフトカバーの図書とする。

b 青い鳥文庫、岩波少年文庫、○○新書など、大きさ18cmのソフトカバーの図書にはをつけない。

I まんが ・主題がはっきりしているものは、主題の下に置く。

(例) 『まんが日本の歴史』→日本の歴史 210

『まんが日本国憲法』→日本国憲法 320

・特定主題のないものは、726でまとめ、別置する。

 

ウ 分類作業の手順(図書記号をつける)

(ア)図書記号とは、同じ分類記号の本の配列を決めるもので、請求記号(ラベル)の下段に記載する。図書記号は、著者の姓の最初の二文字をあて、カタカナで表記する。

 注意

・外国の著者は姓と名が逆になっている。ただし、中国・朝鮮・ハンガリーは日本と同じ。

・発行者(発行責任者)は 出版時の出版社の社長名であるので、図書記号としては扱わない

・ダレン・シャン や ジャクリーン・ウィルソン のように 拗音「」「」や促音「」が入る名前であっても、図書記号は二文字とする。
ジャクリーン・ウィルソン →「ウイ」 小文字は大文字に
ロアルド・ダール →「ダル」 「―」音は省略し、次の文字をつける
手塚治虫 → 「テズ」 「ヅ」は「ズ」に

(イ)図書記号を与えるときの注意点

a 文学作品 ・・・・・・ 表記されている著者

①  著者が2人の場合 ・先に表記されている著者

(例)『ドラゴンランス』 アスキー・エンターブレイン

マーガレット・ワイス&トレイシー・ヒックマン著    図書記号 ワイ

②  翻訳書の場合

(文学作品以外も同じ)

 ・原著者

(例)『ライオンと魔女』 岩波書店

C.S.ルイス作  瀬田貞二訳   図書記号 ルイ

(例)『源氏物語』 紫式部 田辺聖子訳  図書記号 ムラ

(例)『二年間の休暇』 ジュール・ヴェルヌ 図書記号 ベル

③  著者が3人以上の場合  ・代表して表記されている著者

(例)『シャイニング・オン』 理論社

ジャクリーン・ウィルソン、メグ・キャボット 他 著   図書記号 ウイ

・全集の場合は全集名の最初の一文字

④  編者のみで著者の表記がない場合  ・書名の最初の一文字

(例)『しぜんのうた』 ポプラ社

小海永二編  村上康成絵     図書記号 シゼ

⑤  著者名の表記のない古典  ・統一した書名の最初の一文字

(例)『万葉集』          図書記号 マン

(例)『竹取物語・伊勢物語』 図書記号 タケ

⑥   ノベライズ本やアニメの小説版などで著者(脚本)と原作者が違う場合 ②に準じて原作者とする

(例)『あさきゆめみし』

大和和紀/原作・絵 時海結以/文 図書記号 ヤマ

(例)『有閑倶楽部』

下川香苗/著 一条ゆかり/原作  図書記号 イチ

⑦   同一の作品(シリーズ)であるが著者が違う場合 ・共通する書名の一部

(例)『ガンダム・・・』

富野由悠季/矢立 肇/林 譲治   図書記号 ガン

⑧   共通するシリーズで著者は違うが誰にでもわかる名称を持っている場合 ・Disneyアニメ小説版/Disney・PIXAR

(例)パイレーツ・オブ・カリビアン アイリーン・トリンブル作

(例)ファインディングニモ ゲイル・ハーマン作 橘高弓枝訳

図書記号 デイ

b 絵本の場合 …… 絵の著者

(例)『ぐりとぐらのえんそく』 福音館書店

中川李枝子文  山脇百合子絵  図書記号 ヤマ

(例)『注文の多い料理店』絵本・日本の童話名作選  偕成社

宮沢賢治昨  島田睦子絵    図書記号 シマ

(絵本でも賢治の作品を集めて文学に置く場合には 図書記号 ミヤ としてもよい)

c 文学作品以外の図書 …… 表記されている著者

① 著者が複数の場合  ・代表者又は最初に表記されている著者

(例)『野球選手のメンタルトレーニング』 ベースボールマガジン社

高妻容一[ほか]著     図書記号 タカ

② 編者のみの場合  ・表記されている編者

(例)『童謡・唱歌・思い出の歌』 西東社

西東社編集部編       図書記号 セイ

③ 伝記の場合  ・被伝者(書かれている人)

(例)『史伝 坂本龍馬』 学研パブリッシング

山村竜也著         図書記号 サカ

*この様にすると同じ被伝者の本が一カ所に集まって利用しやすい。

④ 昔話の場合  ・再話者を著者とみなす。

(例)『はなさかじい』 福音館書店

おざわとしお再話      図書記号 オザ

⑤ 監修の場合  ・書名の最初の一文字

(例)『日本の工業 21世紀のものづくり』 岩崎書店

竹内敦彦 監修       図書記号 ニホ

⑥ シリーズでまとめて配架する場合  ・シリーズ共通の著者→シリーズ共通の編者→シリーズ名の順でとる。

(例)『シリーズ絵解き世界史

1 アレクサンドロス大王の野望』 原書房

ニック・マッカーティ著        図書記号 シリ

 

(3)目録

*目録とは「一図書館または図書館グループが所蔵する図書館資料の目録記入を、各種の標目(タイトル,著者,件名,分類記号)を検索手段として,一定の順序で配列したもの」(NCR)本の身代わりともなるもので、蔵書管理や検索の上でも、最低一種類は必要である。

国際標準型カード(たて7.5㎝×よこ12.5㎝)を使用する。

ア 目録の種類

業務用目録 ─────────── 書架目録
(蔵書を管理するためのもの) *  飯田市の目録はこれにあたる。

閲覧用目録 ─────────┬─ 著者名目録
(図書を検索するためのもの) ├─ 書名目録
               ├─ 件名目録
               ├─ 分類目録
               └─ 辞書体目録

蔵書の管理のために、事務用目録として書架目録は必ず作成する。

イ 目録記入の方法

*書架目録カードを以後「カード」と呼ぶ。

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(ア) カードは、国際標準型カードに基づく、飯田市指定のものを使う。

不足した場合は、教育委員会学校教育課へ連絡する。

(イ) ①~⑮のカードへの記載事項について

・ 日本目録規則によるユニット方式をとる。

(記述の部分のみ書かれたものをユニットカードという。)

・ 基本的に、台帳への記載事項をそのままカードへ転記する。

・ ②、③、④、⑤、⑥、⑭、⑮は、事務事項につき、基本的に第一垂線の左側、カードの下側に寄せて記載する。

・ ①、⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫、⑬は記述事項となる。

① 請求記号 分類記号と図書記号を記入する。

② 受入年月日 図書を受け入れた日を記入する。

③ 登録番号 各学校ごとの通し番号を記入する。

④ 価格 図書台帳と同じ価格を記入する。

⑤ ISBN (国際標準図書記号、13桁の数字によって、国名,出版社名,書名を表示 したもの)を記入する。
省略可とする。

⑥ 財源 台帳に基づいて記入する。

⑦ 書名 奥付または背表紙にある通りに記入する。

全集などは、各冊ごとに記入し、各巻の書名は巻次に続けて記入しても良い。

書名記入のあと、改行せずに1文字あけて続けて記入しても良い。

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⑧ 著者 奥付または背表紙の記入と同じ。 (例)J.K.ローリング

書名中に著者のフルネームが含まれる場合は省略可とする。

(例)ダレン・シャン

【著者が2人、3人以上の場合】

一つの責任表示において記録する個人名や団体名の数が2までのときはそのまま記入し、3以上のときは、主なもしくは最初の名称一つを記録し、それ以外は「[ほか]」と補記して省略する。

【絵本の場合】絵を描いた人を先に記入する。

(例)山脇百合子(絵)  中川李枝子(文)

【伝記の場合】

請求記号は、被伝者名でとるが、目録へは著者名を記入する。

【監修者、校閲者、執筆者、分担翻訳者等】

注記していたが、99年より著者と同様に扱うようになった。

著者名がない場合は著者のかわりに記入する。

⑨ 出版社 奥付等にある出版社をそのまま記入する。 (例)学習研究社

⑩ 出版年 記述対象図書の属する版が最初に刊行された年を記入する。

改訂新版が出た場合は改訂された年を記入する。

⑪ 奥付の表示「2004年7月9日第1刷発行 2008年10月15日第3刷発行の場合、記録は2004年になる。

(例2)広辞苑 1998年~ 第五版  の場合は 1998年、

広辞苑 2008年~ 第六版  の場合は 2008年になる。

⑪ ページ数 奥付に記載がある場合にはそのページ数、ない場合には最終の頁を記入する。省略可とする。

⑫ 大きさ 表紙の高さを㎝の単位で、端数は切り上げて記入する。

変形本の場合、縦×横で記入する。

「岩波少年文庫」「青い鳥文庫」は新書サイズ(18㎝)、「文庫サイズ」は15㎝。

*「新書」という記載をしておくと、本を探す手がかりとなる。

⑬ 注記 カードの空欄には【叢書(そうしょ)注記】を記入しておくとわかりやすい。

(青い鳥文庫)(岩波少年文庫)(YA!エンタ-ティンメント)等

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⑭ 除籍番号 除籍番号欄へ年度ごとの通し番号をつける。

⑮ 除籍年月日 除籍した日を記入する。

(4)装備

*  装備とは、図書の利用や管理を能率的かつ正確にするため、受入手続きを済ませた図書一冊ずつに対し行う各種手当ての事である。

ア 装備の手順

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(ア) 帯を取り外し、処理する。

内容についての紹介文が書かれているものは、図書の見返しなどに貼る。

その他、本の紹介に利用したり、しおりにしたり工夫する。

 * 価格が帯にしか記載されていない場合、奥付に転記しておく。

(イ) ブックカバーの処理

* 各校の実情に合わせ、図書の耐久性を高めたい場合にはブックコートをかけてもよい。絵本などカバーと表紙が同じイラストである場合や、使用頻度の低い図書にはかけなくてもよい。

a ブックコートをかける場合

基本的にはカバーをはずさない。      【参考1】P10-52参照

b ブックコートをかけない場合

カバーを取ってしまうと絵や色がなくなって本の魅力が損なわれる場合や、柔らかい表紙の場合ははずさないでおく。ラベルおよびラベルキーパーは、本体とカバーの両方につける必要がある。

【ブックカバー】図書館にあると便利な大きさ
○文庫サイズ(15cmの本には) 19cmロール
◎新書サイズ(18cmの本には) 21cmロール
◎B6判(19~20cmの本には) 23cmロール
◎A5判(21~22cmの本には) 25cmロール
○菊 判(予算があれば)   27cmロール
◎B4判(オールマイティ)  40cmロール

 

(ウ) 開きぐせをつける。【参考2】P10-55参照

(エ) 押印する。

図書館所有の図書であることを明らかにし、受入の記録を残し、紛失を防ぐ目的で行う。

イ 印の種類

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(オ)その他あると便利な印

『資源回収費』 『生徒会(児童会)費』 『PTA費』 『○○文庫』 『○○出版(社名印)』 『B(文庫)』 『E(絵本)』

ウ 印を押す位置

(ア) 図書には、登録印を押す。  
(イ) 登録印の捺印箇所

【図ア】 遊び紙に押印すると、破れてとれてしまうことがあるので目次のページがよい。絵本や、目次に押せない本の場合は、標題紙(扉)または標題紙裏に押印する。

【図ア】 (目次のページ)

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(ウ) 小口印は、天(本の上部)の位置に押す。

絵本などで厚みがなく押せない場合 は省略しても良い。

 

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(エ) スタンプの色は黒とする。  
(オ) 寄贈図書の場合は、寄贈印も標題紙(扉)に押印する。 (標題紙 おもて)

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寄贈印は右上部、のどよりに押す

エ ラベルの書き方

(ア) 記入項目

二段ラベルとする。

ラベルには、「分類記号」「図書記号」を記入する。

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(イ) ライブラリー用文字(ゴシック体)

ラベルの記入にゴム印を用いる場合もあるが、手書きの場合、下のような字体に近い文字で書く。

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また、褪色しにくい黒インクのものを使用し、太くはっきり記入する。

(ウ) ラベルを貼る位置

原則的には右図のように背の地から、ラベルの下が1㎝~1.5㎝の位置にはる。

なるべく書名や著者名を隠す位置は避ける。

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(エ) ラベルの保護

ラベルの上にラベルをおおうようにキーパーを貼り、汚れやはがれを防ぐ。

(5)配架

  配架とは、装備の完了した図書を利用しやすいように請求記号順に書架に配列し、閲覧に供すること。

ア 書架の配置法

(ア) 原則としてはNDCに基づいた分類記号に従い、図書に向かって右回りに配架する。

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(イ) 参考図書、記念文庫、新書判などは、各校の状況により、別置する。

(ウ) 図書の別置について

a 図書の内容、形などにより、別の書架に配架することを別置といい、利用しやすく管理 上も便利になるものを対象とする。尚、別置とは、常時別置して配架するものであり、一時的に配架するものは展示となる。

b 別置図書は、分類記号の頭に特別な記号をつけ、一般の配架と区別がつくようにする。

c 別置が増えすぎると、かえって図書が探しにくい場合もあるので、児童生徒の利用状況を見て、充分に検討した上で決める。

別置する図書の内容 別置記号のつけ方











文庫本などの小型本を普通の書架に収めると、奥の方へ入ってしまうので専用の書架に収容する。ただし、文学以外の図書は主題の元に配架した方が利用しやすい。 分類記号の頭に

B(Bunko)をつける。




郷土に関する学習との結びつきを考え、郷土を扱った図書、郷土出身の著作、郷土が舞台となった図書及び資料を別置する方法もある。 分類記号の頭に

N(Nagano)をつける。

 




寄贈とか記念によって受入れした図書は趣旨をいかして別置をしても良いが、利用者のことを考えると特定の主題や特殊な資料でない限り、3年を目途に本来配列されるべき所に配列したほうがよい。 シールやスタンプなどで区別する。

別置を増やしすぎない。



社会見学や修学旅行、戦争、いじめなど、毎年決まって使う図書はリストを作り、必要な時期のみコーナーを作るとよい。

 イ 図書の配架方法

単位書架ごとに配架を行う。

(幅が40㎝ほどの狭い書架でもそれを1単位と考えた方が良い。)

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ウ 請求記号順による図書の配列

背表紙に貼ってあるラベルに記入された請求記号順に図書を並べる。

 (ア) 分類記号順に左から右に並べる。

 (イ) 同一分類記号は図書記号の五十音順に並べる。

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エ 配架上の留意点

(ア) 図書を棚一杯に並べるのではなく、余裕を持たせておくと利用しやすい。

a 後から同分類の図書を入れるときにゆとりがあるようにする。

b 代本板を使用している場合は入れやすいようにする。

(イ) 高い棚に配架しないようにする。

a 高い棚を用いている場合は図書を取り出しにくいので、配架しない。

b 余裕があれば最下部も取り出しにくいので、配架しない。

c 特に低学年がよく使用する図書は、安全を考慮して低い位置に配架する。

d 大型本、事典のような図書は、低い棚に配架する。

(ウ)図書を棚板の手前にそろえる。

a 棚板の手前1~2㎝のところに図書の背を揃えて配架する。

b 新書判や文庫本などは、背が奥に入ってしまうと探しにくいので、奥に行かないように角材や発砲スチロール、ブックケース等を奥に置くと良い。

(6)蔵書点検

*蔵書点検とは、完全返却をした後、館内を一定期間閉館し、図書とカードを照合して蔵書の有無を確かめ、図書の所在・整理・保存状態などについて再評価するために行う。

ア 蔵書点検の時期と回数

年に最低1回。最も利用度の少ない時期にできるだけ短期間で行う。(年度末が望ましい)

イ 蔵書点検の作業方法

(ア) 準備

a カードの整理

b 貸出図書の回収

c 図書を請求記号順に整頓する。

(イ) 作業 《書架目録カードと本の照合》

*  カードは本の身分証明書のようなもの。除籍しない限り蔵書数に含まれる。紛失しないように注意する。

a 図書とカードを見て、書名等の照合をし、カードを挟んで本を 倒す。同じ書名の図書やカードが複数ある場合は、図書とカードの登録番号が合致するか確認する。

b 図書とカードが一致しない場合は、図書を立てたままにしておく。

c 残ったカードは立ててある本と再度照合する。

d  最終的に残っているカードが不在図書となる。

ウ 蔵書点検後の処理

(ア)不在図書があった場合

a カードを不在図書のカードとしてまとめておく。

b すでに傷んで除籍した図書ではないか調べる。

c 不在図書のカードの管理をする。

5年間は保存し、毎年蔵書点検の時に整理しておく。このとき、上図のようなカードを作成し、一緒に束ねておくと、次の蔵書点検のときにわかりやすい。また、何年まで保存し、何年に処分するかもわかる。5年後には除籍扱いとして監査の資料に計上する。5年間保存した払出のカードと共に処分する。

【除籍するまでの図書カードの保管期間】

〈1年目〉 〈2年目・3年目・4年目〉 〈5年目〉
・3月に蔵書点検をし、不在図書があった。

 

→不在図書のカードをまとめておく。

・3月に蔵書点検で探す。

 

→返却されていたらカードをもどす。

→返却されていなかったら、引き続き不在図書扱いとして次年度へまわす。

・3月に蔵書点検で探す。

 

→返却されていたらカードをもどす。

→返却されていなかったら亡失払出しとし、除籍扱いとなり、台帳から抹消する。

・カードは除籍に移行し、さらに5年間保存する。

・廃棄数として監査の数に計上する。

(イ) カードを紛失している場合

a 不在図書のカードと残っている図書をもう一度照合する。

b 過去、不在図書とされたカードとも照合してみる。

c  完全に紛失と見なされる場合は、再発行する。

【カードの再発行の方法】

(a) 蔵書点検でカードの紛失がわかった場合、カードを作り直し、隅へ○再(丸囲み文字で再)と赤字で記入してカードの上部を赤マジックでぬる。(上から見てわかるため)

(b) 紛失したカードがあった場合は、再発行のカードは破棄する。

(ウ) 補修・誤記等

a  ラベルの文字が消えているもの、ラベルのとれているものは書いてつけ直す。

b ラベルの請求記号の誤記、不統一がある場合は調べて訂正し、合わせてカード、台帳も訂正する。

c 修理する本があれば補修テープで補修する。(セロテープは使わない)

d  修理しきれないほど傷んでいる本は除籍処理も考えていく。

e  破損・汚損が著しく、使用に耐えないものは除籍する。

(エ) 図書とカードの照合後の処理

a 図書に挟んであるカードは図書から抜き出し、分類別または棚別に集めてカードケースへ入れる。

b 不在図書のカードは別にしておく。

c カードと照合するために倒してあった図書を起こして整頓する。

(オ) 不在図書の回収

a 蔵書点検後、一定期間を定めて不在図書を回収する手立てをとる。

(a)   カードを見ながら不在図書のリストを作る。

(b)   図書広報や放送など児童・生徒・教職員に協力を呼びかけ、全校をあげて図書の回収活動を行う。

b 図書を回収するとき、返却箱を用意するなど図書を返す場所を決めておくとよい。

c 図書が返却されたらカードと照合し、それぞれの場所にもどす。

(カ) 特定の児童・生徒が図書を紛失した場合

a 紛失届を提出してもらう

図書の状態

紛失・破損理由

自分の考え

保護者、担任の言葉

処理方法      など

b 図書を弁償してもらう

年度当初に図書館便り、オリエンテーション、新年度職員会などで周知し、状況や実情、実態によっては、職員・児童・生徒ともに理解、了承の上で行う。

(7)払出

  払出とは、台帳に登録して受入れた図書を除籍して、蔵書でなくすこと。

ア 払出の作業の流れ

イ 払出の種類

種  別 内     容
亡失払出 亡失者が誰であるかを問わず、現物が完全に紛失されてしまったとされる場合。
廃棄払出 現物は存在するが、図書の資料的価値を考慮していたずらに棚ふさぎになることを避け、資料の更新を図る目的で払出するもの。
破損払出 中味の一部が脱落したり、表紙が再製本も不可能となった図書の払出。
寄贈払出 他の図書館に対し、寄贈するための払出。
交換払出 他の図書館と図書を交換する目的で払出すること。
数量更正払出 購入し、一度登録された資料を分冊合本するために払出すること。
保管転換払出 会計主体を同じくする団体相互において保管を転換するために払出すること。学校の合併、分校の独立などの時に適用される。

ウ 払出のめやす

 

外形的

・補修または再製本に耐えないもの

・本文またはページの一部をなくしたもの、あるいは切り取られたもの

・重複図書

内容的

 

・その図書館の利用層に適さないもの、また、ごくたまにしか利用されないもの

・内容の古くなったもの

利用的

 

・利用もされないし、レファレンスとしても役立たないもの

・5年以上も利用された形跡のないもの

飯田市学校図書館においての具体的な払出のめやす

① 旧仮名使いの図書

② 受入れ年月日が昭和年代以前の図書

③ 背が日に焼けて読めなくなっている図書

④ 補修または再製本に耐えない図書

ただし、③④については、5年以内に購入した図書でよく利用されているもので補修して使用できそうなものは補修して使う。

⑤ 記述されている内容・資料・表記などが古くなり利用価値が失われた図書

・ 新しい独立国、新型ウィルス等時代の変化と共に記述が古くなったもの

・ 地図帳で、市町村合併等により地名が変化し、地図の形も変わったもの。

例)更埴市+戸倉町+上山田町→千曲市

山口村(長野県)+中津川市(岐阜県)→長野県・岐阜県の地形が変化

・ 伝記 コロンブス 「新大陸発見」→「新大陸に到達」

・ 書かれた表題や内容に人権上の問題のあるもの。

・ 政党・時事問題関係書 発行されてから3年以上経ったもので現状とあわないもの

・ 旅行案内書 発行されてから3年経ったもの

・ 学習参考書 発行されてから3年経ったもの

・ 就職・受験・教育全般 発行されてから2年経ったもので現状と合わないもの

・ 自然科学、工業 発行されてから3年経ったもので、説明が古くなったり、流行遅れになっているもの

・ 産業 発行されてから5年経ったもの

・ 美術、音楽 カラー図版の褪色や、5年経ったもの

・ スポーツ関係 ルールが改正されたものや、用具など古くなったもの

⑥  同じ図書が何冊もあるが、利用頻度が著しく低い場合

保存分1冊を除いた図書は廃棄する。

⑦   ジュニア朝日年鑑・現代用語の基礎知識・理科年表・国勢図会・世界図会・ギネスブックといった年鑑・白書(年次刊行物)

5年分保存し、それ以前の図書は廃棄する。

⑧   原則として払出しをしない図書

・郷土資料

・貴重書

・自校関係図書・資料

エ 払出の方法

(ア)学校長の許可を得て払出を行う。

a 「学校図書館廃棄基準」p10-57【資料1】、「払出のめやす」を参考に選書し、主観に払出し図書を選ばない。

b 廃棄払出については特に周囲の理解を得る。

c 払出した図書については、必要に応じて新しい図書資料の購入準備を計画的に行う。

d 少なくとも年1回は行うように、日頃から少しずつ館内の見直しを進めておく。

(イ)カードの扱い

a 除籍番号欄へ年度ごとの通し番号をつける。

b 除籍年月日を記入する。

c 記入後のカードは除籍簿として5年間保存し、

5年間経過した不在図書カードと共に処分する。

(ウ)図書の登録印の上に赤で除籍印を押す。

(業者に直接持って行く、ばらばらに解体するなど確実に処分する場合には押さなくてよい)

(エ)払出し

a 学級文庫や教科で使えそうな図書は、カードの除籍処理をし、図書に除籍印を押した後、学級文庫や研究室へ入れる。

b 使えない図書は、本の装丁を崩すなど配慮し、しばって資源回収に出す。

c 雑誌は必要に応じて廃棄する。理科など必要な教科等があれば引き取って利用してもらう。

d 生徒への還元も可とする。例としては、希望者に配布、くじ引き大会、切り抜き大会など。ただし、公平になるように全校の児童・生徒に呼びかけるなど配慮する。

e 亡失払出し後、不在図書が返却された場合

(a)  カードを作り直す。

(b)  台帳を作り直す。

・ 登録番号を新たにつける。

・ 台帳の上部へ『再登録』と赤字で記入する。

・ 価格は0円とする。

(c) 蔵書としない場合は処分する。

(オ)台帳

a 該当する図書の記入事項に朱で線を引いておくとよい。

b 消された登録番号は、永久欠番となる。

飯田市小中学校図書分類表

【別紙1】

平成26年10月改訂版

飯田市小中学校図書分類表

各小中学校図書館では、この分類表に基づいて分類する

0総記

000 総記

※調べ学習ガイドブック等もここに

007 情報科学

※コンピュータはハードもソフトもここに

010 図書館・読書

 ※読書感想文は810でなくここに

020 図書(製本・出版)・図書の目録

030 百科事典

※学習百科・図鑑は全巻通して索引がついたらここに

※索引がない場合は、それぞれの主題に

040 雑著

※なるべく各主題で分類するがどこにも入らないもの

050 一般年艦・雑誌

※雑誌は主題分類しない

※「現代用語の基礎知識」等はここに

060 博物館

070 新聞・ジャーナリズム

※学校新聞の作り方はここに

080 全集・叢書

※どの分類にもはいらない全集、 シリーズはここに

※「岩波ジュニア親書」「てのり文庫」等、終期を決めずに刊行されるシリーズ本は各主題の元に分類する。

1 哲学・宗教

100 哲学(思想・考え方)

140 心理学

※迷信、夢、占い、超能力はここに

150 道徳・教訓・人生訓

160 宗教

180 仏教

※お寺の本はここに

190  キリスト教

2 歴史・伝記・地理

200 歴史全般

※世界史はここにまとめる

※東洋の歴史・西洋の歴史もここにまとめる

210 日本史

220 アジア史

280 伝記 生まれてから死ぬまでの生涯のこと

※個人の伝記、人名録はここへ。

※主題でとったほうがよいものは主題へ。

 (例) モーツァルト→760      キリスト →190

  文学者、哲学家、宗教家、芸術家,スポーツマンはその主題のもとへ。

290 地理

※地理一般,外国地理,探検記,漂流記などはここに分類する。

291 日本地理

※修学旅行ガイドはここに

3 社会科学

300 社会科学全般・社会科・文化

※政治、法律,経済などを含んだ総合的なものはここに

310 政治(国会・議会・外交・人権)

※戦争と平和.国際連合はここに

320 法律・憲法

330 経済(人口・貨幣)・財政

350 統計・グラフ(国勢調査)

360 社会 (社会のしくみと問題,職業と就職,家族,社会福祉)

※蔵書が多い場合は三桁分類にしても良い。 進路366,福祉369

370 教育(学校教育・社会教育)

※学校生活、学習に関するものはここに

※「○年の辞典」のような学習参考書一般はここに

※学校新聞は070へ、学校劇は770へ、修学旅行ガイドは地理290へ。

※障害児教育はここだが、手話.盲導犬等社会福祉と考え、360に分類する。

380 風俗・習慣(祭り、年中行事、記念日)

388  伝説・民話・ことわざ・わらべうた

※民話・昔話のうちお話の要素の強いものは9類へ

390 国防・軍事(自衛隊)

※外交、戦争と平和は310に、戦争文学は9類へ

4 自然科学

400 自然科学全般

410 数学

420 物理(力・音・光・熱・引力・原子物理)

430 化学(火・水・空気)

440 天文・宇宙(天体観測・星・太陽系・暦)

450 地球 (気象・海・地震・山・化石・岩石・鉱物・地球)

460 生物・人間 (標本・天然記念物・微生物・進化と遺伝・人類学)

470 植物

※園芸は620に、山菜は650でなくここに

480 動物

485 節足動物(カニ・エビ・クモ・ザリガニ)

486 昆虫類

487 魚類・両棲類・爬虫類

488 鳥類

489 哺乳類

※蔵書が多いときは483無脊椎動物、484貝類・軟体動物も分類してよい。

490 医学(人体と病気・保健と衛生・薬)

※性教育の本は370でなくここに、メンタル心療内科は

140に分類する。

5 技術

500 工業(工場・技術)

※工作は750に、技術に関する発明発見はここに分類する。

510 土木(測量・道・橋)

※公害はここに分類する。環境に関する本・公害の蔵書が多いときは519を設ける。

520 建築

530 機械(工作機械・自動車・飛行機)

※原子力・原発はここへ

※自動車、飛行機は乗り物として一括して680へ

540 電気(ラジオ・テレビ・録音)

※コンピュータは007へ

550 海洋工学・船(造船所・灯台)

※船は乗り物として680へ

560 地下資源・鉱業(金属・石炭・石油)

570 化学工業(ガラス・セメント・ゴム・プラスチック・ナイロン・化学薬品)

580 製造工業

(紙・繊維・食品・家具・木工技術)

590 下記以外の技術・家庭科

594 手芸・装飾品・衣服・裁縫

596 食品・料理

※家庭医学は490へ

6 産業

600 産業

610 農業

620 園芸(果物・野菜・草花)・造園

※庭園・公園もここに

630 蚕糸業

640 畜産業 (家畜・肉・牛乳・卵・犬猫の飼い方)

650 林業

※山菜は470へ

660 水産業(魚・熱帯魚の飼い方)

670 商業(店舗販売・商品の流通・広告)

680 運輸・交通・観光業

※乗物をまとめてここに分類する。

690 通信・放送(郵政電話事業・インターネット事業)

※学校放送は370へ

7 芸術

700 芸術・美術

710 彫刻

718 仏像

720 絵画・書道

726 漫画・イラスト

※漫画の本は主題が明確なものは主題の下へ

 (例)「まんが日本の歴史」→ 210

※絵本はここでなくEへ

730 版画

740 写真・印刷

750 工芸・工作(おもちゃ・紙細工・やきものなど)

760 音楽・舞踏

770 演劇 (能・歌舞伎・人形劇・映画)

※アニメはここに(テレビアニメも含む)

※学校劇も370でなくここに

780 スポーツ・体育

786 アウトドアスポーツ(登山・つりを含む)

790 娯楽・あそび(茶道・生花・囲碁・将棋・カルタ)

※ゲーム・クイズ・パズル・遊びはここに。

8 言語

800 言語(ことば)

810 日本語(日本のことば研究・方言・会話・漢字)

※ロ一マ字はここに

8□0 外国語(□内は言語区分による)

※英語学習のための英語の本は830に

※英語の絵本はE(絵本)のところに

8□3 辞典類(言語区分による)

※国語、漢和、古語辞典などは813 ことわざ、風俗的なものは380へ

8□6 作文・文集

    ※読書感想文は010へ

9 文学

900 文学(内外の文学論)

908 世界文学全集

910 日本文学

911 詩・和歌・俳句 ※百人一首はここへ

912 戯曲  ※学校劇のシナリオは770へ

913 物語・小説・童話

※動物物語は主題や著者を考慮して分類する。

科学的傾向の強いものは   480へ

(例)ファーブル昆虫記→486 椋鳩十の著作→913

914  随筆・エッセイ・評論

915  手紙・日記

916 ノンフィクション

918 日本文学の作品集・全集・選集

92□ 中国・アジアの文学

929 韓国

93□ 英米文学

94□ ドイツ文学

949 ゲルマン文学

95□ フランス文学

96□ スペイン文学

97□ イタリア文学

98□ ロシア文学

99□ その他の諸文学

※外国文学も日本文学に準じ3桁分類とする。

(□内は文学区分による)

E 絵本

分類記号はEとする

N郷土資料

分類番号の前に別置記号Nをつける

(例)N210

B 文庫本

分類番号の前に別置記号Bをつける

(例)B913

雑 誌

原則として1年間保存する。

蔵書として貸し出しを行う場合には、登録する。(「こどものとも」「かがくのとも」など)

図書分類上の留意点

NDCを飯田市小中学校図書館に適用するに当たって考慮した点は、以下の通りである。

0類

030 百科事典の全巻通して索引のある物はここへ 各巻独立している物は、それぞれの主題の元に置く。

1類

100 哲学  西洋、東洋を問わず、哲学はすべてここに

160 宗教  仏教、キリスト教はそれぞれ180,190へ。神話は宗教に入れる。

2類

200 歴史全般 各国史の図書は少ないのでここに

210 日本史  時代区分なしでここへ

280 伝記  個人伝記、多人数の伝記

日本、外国を問わず伝記はすべてここに

文学者、哲学者、宗教家、芸術家、スポーツマンは主題の元へ

291 日本地理

3類

330 経済  340の財政もここに

360 福祉  手話、点字はここへ

370 教育 学校○○とつくものはここへ

388 昔話  お話の要素の強い物は9類へ

4類

420 物理  原子力はまとめてここへ

480 動物  この項は蔵書量が多い。部分的に3桁分類にする。

5類

510 公害、環境問題の本はここへ。蔵書が多い時は519を設ける。

6類

640  犬・猫・他の愛玩動物を共に扱ったものはここに。

7類

726 漫画   「学習漫画」はそれぞれの主題の元に その他はここへ入れて別置する。

750工作  500や370でなくまとめてここに分類する。

8類

830  英語だけでなく外国語をここに納める。英語の絵本はEに分類する。

9類

9類は膨大な数になるため、3桁分類とする。

 E 絵本

絵が多く大型で厚くないものでも、娯楽の要素の強いものは「790」へ分類する。

 

【参考1】迷いやすい分類例

【参考1】

迷いやすい分類例

書名 著者 迷う部分 考え方 分類
コミック版 プロジェクトX NHKプロジェクトX制作版 ノンフィクションか?マンガか? 歴史→日本→○○期 210
被爆者 60年目のことば 写真・文:合田法行 ノンフィクションか? 「戦争と平和」が主題 310
幸せを呼ぶ使者 盲導犬からリタイア犬へ 日野多香子 ノンフィクションか?動物か? 主題は「福祉」 369
空想科学読本 柳田理科雄 雑著か? 科学と表題にあるとおり、科学が主題 400
数字のモノサシ 寄藤文平 自然科学? 副題が「絵で見る数字の感じ方」 410
写真絵本 伊那谷の森の友だち 宮崎学 写真でとるか、絵本でとるか 知識絵本は主題の元へ 480
画文集 太陽の匂い 文:椋鳩十

画:原田泰治

絵画?文学? どちらでも間違っていないが、「画」に文を合わせてあるので「画」の方へ 720
『ワンピース』の秘密 北沢ワンピース研究会 雑著?エッセイ? アニメが主題なので、アニメへ 726
北島康介 夢、はじまる 折山淑美 エッセイ?ノンフィクション? スポーツが主題なのでスポーツへ 780
ウォーリーをさがせ! 作・絵:マーティン・ハンドフォード 絵本でとるか、娯楽でとるか 遊びの要素が強いものは790へ 790
時の迷路 作・絵:香川元太郎 790
ミッケ! 写真:ウォルター・ウィック 文:ジーン・マルゾーロ 790
翻訳のココロ 鴻巣友希子 エッセイか?フィクションか? 翻訳の話は「言語」 800
イソップ物語(ラダーシリーズ) ICBパブリッシング 英語で書かれているが? 英文は「言語」へ 830
○○○世界文学全集 (福音館古典童話シリーズ) バラバラに分類するか 全集としてまとめておく場合、分類図書記号は同じにする 908
怪談レストランシリーズ 編:松谷みよ子 作者別の話が1冊に入っているが 著者が複数であっても、小説・物語は「913」 913
きみが見つける物語 作:あさのあつこ 他 913
日本文学の全集 (講談社少年少女日本文学館) 詩・俳句・文学と別にするか? 全集として分類する 918

 

※この通りにならない場合もあるかと思いますが、基本的に分類番号は客観的かつ公平に、主題によって分けるのがベターです。

※気になる分類の間違いがあったら、気づいたときに直していくと、図書館内がスッキリしてきます。

【参考2】ブックコートのかけ方

ジャケットがない場合

フィルムは本のはじより2~3cm大きめに切る。 裏紙を5~6cmはがす。 天地と小口に2~3cm余裕をとり、まっすぐに本を置く。 貼った側を上にしてウラ紙をはがしながら布や定規で空気を抜きながら貼る。背や溝の奥までしっかり貼る。
角(ア、イ)を切り落とし、背の部分にウ、エのように斜めにハサミを入れる(表・裏共) 背の部分以外のフィルムの余った部分を折り返す。 フィルムの角は押し込むようにして処理する。
ホローバック(腔背本)の場合、山形を背腔の中に押し込む。残った背の部分を山形に切り取る。 背腔のない本(上記)の場合は背の部分を切り取る。

ジャケットがある場合

① 始めにジャケットの折り返しの(ア~エ)を切り落とす。 ② 本にジャケットを付け[1]のジャケットのない場合 上図①~⑥と同じ作業を行う。 ③ ジャケットと本を固定する前に背の部分をあらかじめ折り返しておく。
④ フィルムの余った部分を折り返し、ジャケットと本を本を固定する。

上図⑦の作業(ジャケットと本がずれていないか確かめて)

 フィルムの角の処理をきれいに ⑤ 軽く角をつぶしておく