発刊に寄せて

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学校経営のうえで大切な柱の一つに事務処理が正確迅速に、そして統一して処理されることの重要さがあげられます。殊に多数の学校をかかえる当市としては、学校ごとに独善的なやり方で処理されては困るわけで、一定の標準化された約束ごとのうえで処理する必要があるわけです。

このために従来から、事務担当の先生方のお骨折り手引書が作成され、初めて事務担当者になった人でも事務処理がし易いようになっているわけですが、その後改正された部分が多くなり、改訂版作成の必要に迫られていたわけであります。

昨年からこのことについてのムードが盛り上がり、事務職の先生方の勤務時間の内外を問わぬ献身的なご努力の結果、このように立派な「学校事務の手引」が装いも新たに、内容も一段と充実し、而も加除式で刊行されたわけであります。

県下は勿論のこと、全国的にみても誇るに足りる立派なものと確信いたします。関係のみなさんとともに心からお悦びを申し上げ、直接編集に携われた先生方のご苦労に感謝し敬意を表する次第であります。

学校事務の仕事は市の事務と県の事務があり、両方の予算執行のことを始めとして、内部調整に関することから渉外的な事項にもかかわりを持つでしょうし、市教委事務局と県の出先機関である教育事務所との二者に絶えず連絡をとらなければならない等多方面にわたる事務処理の他、時にはたの先生方とともに子どもたちと接することも要請されるでしょうし幅の広い大変な役割りを分担しているわけです。学校は市役所のように事務処理をするところではありませんので、事務の先生は孤立して多方面の事務処理に当らなければならないわけで、然も間違いや遅延は許されない仕事で端目で見るほど楽な仕事ではないと考えております。

この手引書が有効に活用され、事務の先生方の仕事がやり易くなり、ひいては飯田市の学校事務処理全体が天下に冠たるものとなりますことを信ずるものであります。

昭和56年9月

飯田市教育長  林  研 二

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