編集にあたって
現在の学校事務の問題点は、法令・規則等の次から次と行われる改正や新設に伴う事務量の増大や広域化にもかかわらず、学校事務職員の配置状況が極端に悪い上に、経営管理関係職員をはじめ教務関係職員・保健関係職員・栄養職員・用務職員等を含めた事務組織が確立されていないところにあると思います。
このような現状の中で少しでも正確に、迅速に、効率的に事務を処理するには、より具体的な、標準化された事務の指針・手引が必要であると考えます。
飯田市教育委員会においては既に昭和32年に「学校事務の手引」を発行、以来昭和38年・44年と改正を重ねて来たが、このたび急激に増大多岐化して来た学校事務を市町村教育委員会に関係するものを中心に洗い出し、整理し、更にこれまで教委事務局や学校で積み上げて来た事務改善の成果も盛り込んだ「学校事務の手引」を新たに発行することにしました。
本書の特色として次のようなことが考えられます。
1.条例・規則等の運用について若干の解説を加えたこと。
2.他の指導書や手引書が軽く扱っている「服務関係」「保健関係」「財務関係」「施設設備関係」等に重点を置いたこと。
3.文書管理事務・備品管理事務などに今までの事務改善の成果を取り入れたこと。
4.様式の標準化をはかり、その統一と新様式の制定を行った。またその実用のために様式集を別冊付録としてつけたこと。
本書は保健関係事務を含めて、学校事務全般にわたるよう配慮したが、編集委員が多忙の中で、短期間に執筆した関係もあり、思わぬまちがいや、記述上の不統一があるかも知れないが、これらの点は幸い加除式になっているので各位のご叱正ご指導により改善していきたいと考えます。
本書が学校事務担当者・教育行政担当者にひろく活用されることを希望いたします。
昭和56年9月
飯田市教育委員会「学校事務の手引」編集委員会
| 編集委員
小林 和喜(松 尾 小) |